賃貸家賃は本当にもったいないのか?

お金の話し

「持たない」派の方もかなり増えてきた今日この頃ですが、低金利時代に所有を進める謳い文句「その家賃で家買えますよ」。

 この謳い文句について検証してみたいと思います。あくまで個人の感想ですし、暮らし方や家族の状況、職業や年収によって考え方は様々です。一つの考え方として参考にしていただけたら幸いです。

「所有」すると発生する費用がある

 賃貸に住んでいると家賃に管理費を加えたものが一般的な月の支払いになります。例えば合計で9万円/月の物件に住んでいる人が、「家賃と同じ支払い(返済)」で住宅ローンを組み、マンションを購入したと仮定します。

住宅ローンの返済が毎月9万円ですが、マンションには修繕積立金、管理費が別途毎月必要です。平均して約2万円が相場です。この時点で毎月の支払いは11万円です。さらに駐車場代8000円/台、固定資産税と都市計画税が年間8万円弱と、実際にはローン以外の費用が毎月嵩むので、借入限度ギリギリでローンを組むと生活の余裕はなく、最悪の場合破綻してしまいます。

原則としてマンションを購入する際にはローン返済+2万円程度を見込んでおきましょう。戸建ての場合は支払いは必要ありませんが、10〜15年に一度は大きなメンテナンスが必要になる場合があるので、ご自身で計画的に積み立てておきましょう。また共通項目として、都市計画税、固定資産税の納税が毎年必要となります。事前に毎月の支払いに組み込んでおきましょう。

賃貸住宅はコスパが悪い?

 賃貸住宅の家賃をもったいないと感じる人は、現場に不満があるかもしれません。賃貸住宅は一部の高級な物件を除けば、戸建て住宅やマンションよりも基本的な性能が低い傾向にあります。上下左右の世帯の音が伝わりやすかったり、断熱材が薄かったり、床材や壁紙、キッチン、お風呂などの仕様もグレードが低いことがほとんどです。これらの条件は駅近でも変わらないことが多いので、実を言うと費用対効果は悪いです。

 ただし、夫婦共働きで家にいる時間が極端に短い場合はあまり気にならないでしょう。休日も外に出かけることが多いなら尚更です。反対に、コロナ禍で在宅時間が増えると、端々に不満を感じる方が増えてきたと言うのも事実です。育休取得の推進が増えてきたことも背景にあるかもしれません。今後はこういった社会の変化に対応した賃貸物件も増えてくるでしょう。

 賃貸住宅も機能が充実していくと家賃が上昇していく可能性があります。インターネット利用が家賃に含まれている物件もかなり増えてきましたし、人口が減っている以上、居住者の取り合いに勝つためには必要な戦略なのかもしれません。

高い賃貸に住むなら所有も検討範囲

 家賃が12万円程度になってくるなら、所有も検討範囲になっくると考えています。これは、毎月2万円程度の余裕を残しながら住宅ローンを毎月10万円の支払いに抑える範囲であれば、所有してもよい物件が手に入る価格帯だからです。10万円の支払いで金利が変動0.6%を想定すると3500万円〜3700万円を借り入れることができます。マンションなら低層階の3LDKなら十分狙える範囲ですし、戸建てでも駅徒歩20分程度なら新築物件はたくさん出回っています。

資産価値は検討すべきか?

 家が資産として機能するかはあまり追い求めない方が幸せな時代だと思っています。マンションなら都内の駅徒歩5分以内の物件であれば「資産」と呼んでも良いかもしれませんが、今後は人口も減っていく傾向が続きそうなので、駅徒歩10分程度では資産価値は将来にわたって約束されないものと思った方が良いです。10年以内に売却する前提であれば良いかもしれませんが、それなら賃貸でも良いのでは?と思ってしまいます。また戸建て住宅で立地を検討する際も、駅徒歩10分圏内を超えるようであれば、将来的な資産価値の下落は免れません。売却を見据えるなら基本的に下がる前提で購入する覚悟が必要です。このケースもやはり短期間での売却ならメリットはまだありそうです。

まとめ

現在賃貸に住んでいる方は家賃が12万円を超えていたら「所有」を検討しましょう。ただし、資産価値を大事にするなら賃貸のまま貯金した方が良いでしょう。たくさん頭金をためて、将来駅に近い物件を購入した方が良いと思います。
 反対に、資産価値ではなく終の住処として選ぶのであれば戸建て住宅の住環境を最優先した安い土地を選びましょう。どうせ下がるのであれば最初から安いところの方が損が少ないです。税金も安く済ませることができます。
 マンションの場合は終の住処にするには建て替えなど将来の負担を考えると少し不安があります。しっかりとした管理会社が管理している物件選びが新築、中古共通の優先事項です。

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