繰上げ返済をした方がいい人、しない方がいい人

お金の話し

 「借金は早く無くした方がいい」というのは誰もが心の隅で思っていることではないでしょうか。特に住宅ローンは借入額が大きいため、利息分の支払いが合計で数百万円単位になることがほとんどです。そこで住宅ローンには繰上返済の制度が設けてあります。繰上返済とは、借入時に決めた返済のタイミングとは別に、元本返済を行うことです。では、繰上返済には適切なタイミングや、そもそも繰上げ返済をしない方が良いケースが存在するのか紹介します。

繰上返済の仕組み

繰上返済では月々の返済とは別に、借入の元本部分を返済できる制度です。一般的に利息が収入となるローン事業者からすれば、収入が減ってしまうためペナルティや手数料を取っているケースがほとんどです。「早く返すこと」は債務者にとっては良いことですが、貸し手側にとってはあまり旨味がないものなのです。住宅ローンでも繰上げ返済に関しては各金融機関で繰上げ返済の扱いが異なりますので、事前に確認しておくことをお勧めします。

繰上返済のパターン

 繰上返済をすると、残高の全部または一部が契約期間を待たずに返済できます。では残高の一部を繰上げ返済した場合に、その後の返済スケジュールがどう変化していくのか紹介します。

返済期間の短縮

 元本を繰上げ返済した分、返済期間が短くなるパターンです。現在の支払いには不安がないけれど、将来のリスクに備えて借入期間を短縮させることができます。(後述の団信加入期間が短くなります。また残債も減るので保険金も減少します。)

月々の返済額を減額

 元本を繰上げ賢才した分、月々の返済額が減るパターンです。長期的に支払いを抑えた方が家計にとってプラスになる場合はこちらを選びましょう。(後述の団信加入期間は変わりませんが、残債が減る分保険金も減少します。)

繰上返済しないほうが良いケース

 借り手側としてはまとまった資金があるときに返済をコンパクトにしたいものですが、以下のケースでは繰上げ返済を見送った方がよりお得に制度を活用できます。。

住宅ローン控除対象期間である

 住宅ローン控除は10年または13年に渡り、年末残高の1%を上限に所得税や住民税を控除する制度です。控除上限額まで控除される方は稀ですが、控除額の基準が年末時点での借入残高ですから、この控除対象期間に繰上げ返済をしてしまうと控除額の上限が減ってしまうことになります。(もちろん上限額にたいして実際の控除額がそこまで高くない場合は無視しても大丈夫です。)

団体信用生命保険に加入中

 多くの住宅ローンでは団体信用生命保険への加入が条件となっています。様々な条件があるものの、利用者が返済期間中に死亡、または高度障害と認定されると保険金が下りて住宅ローン残高は0円になります。
 繰上げ返済を早期に検討するケースはあまり多くないので、比較的健康リスクが高くなる時期の繰上げ返済であれば、完済が早まると保険加入時期も短くなってしまいますので注意が必要です。
なお、団信と一般的な生命保険を同じように考える方がいらっしゃるのですが、団信は残債がゼロになるだけで、一時金などが手元に入るわけではありませんのでご注意ください。

また、団信は必ず入れるわけではありません。詳しくはこちらを参照してください。

繰上返済をした方が良いケース

 では、逆に繰上げ返済をした方が良いケースを紹介します。

資金に余裕がある、使い道がない

 子育てや子供の入学、進学、結婚、ご自身お趣味や旅行などで大きな出費の予定がない方などは繰上げ返済をした方が良いと言えます。加えて住宅ローン控除対象期間外に突入した方はデメリットがありませんので、元本部分の返済をどんどん進めてしまいましょう。

 ただし、団信のメリットの方が大きいと感じたら再検討してみましょう。例えば借入期間が短い、借入金額が少ない場合には団信のメリットが元々大きくないので繰り上げても問題は少ないと思います。

オンラインで手続きで手数料無料も

 繰上返済をするにはほとんどの場合に手数料がかかります。ただし、最近になってオンライン手続きであれば手数料無料という金融機関も増えてきました。「早く返すと言っているのに手数料がかかるのはいかがなものか」ということでしょうか、金融機関としても住宅ローンは一つの商品ですから借り手に選んでもらうための努力は惜しみません。

 なお、手数料が無料になるのはオンライン手続き、かつ一部繰上げ返済の場合がほとんどです。窓口手続きや全額繰上げは最大5万円程度の手数料がかかりますので慎重に検討しましょう。

まとめ

 繰上げ返済を検討されるということは、非常に計画的に家計をやりくりできる証拠でもあります。ぜひ、その堅実さを生かして無駄なく効率的に返済を進めていきましょう。

また、繰上げ返済以前に適正な金額で住宅ローンを借入できているかが重要です。おおたかの森住まい研究所では現在の収入や状況から様々な借入パターンを提案しております。すべて無料で提供していますので、迷われている方は是非ご来所ください。

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