窓ガラスは重くなっていく

住まい便り

 先日勉強を兼ねて見せてもらったエコハウスで驚いたのが窓ガラスの重さ(正確にはサッシの重さ)でした。新築ではもうペアガラスが標準的になってきましたが、トリプルガラス仕様も一部地域では標準的になってきました。例えばペアガラスでも引き違いの掃き出し窓なら15〜18kgですが、これがトリプルになると25〜30kgになります。もうですね、成人男性でも「ん!」って力まないと初動は厳しい感じがしています。

求められる省エネ性能

ガラスというのは経験的にも触るとヒヤッとした感触ですよね。これはガラスが熱を比較的伝えやすい素材だからです。金属と木材の中間くらいの熱の伝わりやすさです。金属はもちろんフライパンなど調理に使われるほど熱は伝わり易く、木材は食器にしても問題ないくらい熱を伝えにくいです。
 エアコンや暖房器具、冷房器具を使用してもその室内の空気が外に逃げてしまっては電気代が嵩みますし、もっと俯瞰的な視野で語れば家庭での電気使用量が多くなればなるほど地球環境に悪影響とされる温室効果ガスの排出量が増えてしまいます。そうして地球環境への配慮から国も住宅に対して省エネ性能を義務付けるようになりました。つまり、家の中での冷暖房が効率的に行われるようには住宅の断熱性能の向上が必須だったわけです。

熱を伝えにくい素材、空気

 実は空気も素材としてみれば金属やガラスよりも熱を伝えにくいものです。この空気の層を一枚挟むことによって断熱性能を向上させたサッシがペアガラス仕様です。ガラスを二枚使用することで中間に空気層を設けた商品ですので、この時点で従来のシングルガラスよりも重量は倍です。また中間層に空気よりも熱を伝えにくいアルゴンガスを封入した商品や、真空状態にした商品も登場しました。この辺りから、ペアガラスの限界が見えてきたわけですね。

※ちなみにサッシ自体もアルミ製から樹脂製が標準的になっていきました。木製のサッシもありますがコストがかなり高めになります。

1枚よりも2枚、2枚よりも…

 3枚ですね。空気層が二重になるので、ガスや真空で性能を上げるよりもさらに効果的です。その結果、ガラスの重量はシングルから3倍となってしまったわけです。サッシは基本的に滑るように動くため、開ける時の初動時に力が必要なだけで動き始めればそこまで重く感じません。ただトリプルガラス仕様になるとさすがに初動もかなり腰に力を込めないと動いてくれません。ここは流石に各メーカとも対策しているようで、サポートハンドルというオプションパーツが追加できます。(確か+2万円くらい)ご高齢の方や、お子様が小さい世帯は必須のアイテムです。

重いけどやっぱりすごい

 デメリットもあるトリプルガラス仕様ですが、断熱性能はものすごいことになっています。先日伺ったオープンハウスでは、東北の寒冷地で室内外の気温差が30度近くても結露がほとんどありませんでした。エアコンだけでお施主様が「暑い」と言う程でした。もちろんコストもかかるものなのですが、室内環境は健康にも影響が大きいものなので、保険金を払うイメージでこの断熱仕様に投資するのも一つの手かもしれませんね。

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