入居後に現金が尽きた…

相談事例

 担当者がしっかりコントロールしていないと予想外の出費が発生します。(分かっていれば想定外ではないのですが…)今回は税金のお話です。

 固定資産税と都市計画税という税金が住宅を取得すると毎年発生するようになるのですが、土地から購入される方はその購入のタイミングによってその土地の取得した年度の固定資産税、都市計画税(以下、固都税)を日割りで納める必要があるのです。

 このことを知らされていなかったNさんは入居してすぐの梅雨ごろにご相談に来られました。手元には総額20万円近い請求書が握られていました。Nさんは入居に合わせて手元の資金を家具やエアコン、家電購入にほとんど使ってしまいとても払えそうにない様子でした。

 通常ですと日割りの固都税は納税義務が売主にあるため、土地の購入決済時に諸費用としてお支払いするものです。経緯を確認すると、不動産仲介業者が決済時の請求を失念してしまい、売主からの問い合わせで日割りの税金が精算できていないと発覚したようでした。説明は口頭、契約書には固都税の取り扱いについて買主が決済日以降の負担となっていましたので、Nさんは寝耳に水の様子です。

ほとんどの人がよく読んでいない、契約書。

 じつはトラブルが起きた後に最初に確認するのが契約書で、こちらで読み合わせするまであまり内容を知らなかったという方が7,8割いらっしゃいます。トラブルが起きた時に揉めないように取り交わしておくのが契約書ですから、売る側と買う側では契約書の意味合い、受け取り方にギャップがあるのだと思います。売る側の人はこれまでもたくさんの物件をこなしてきていますから、トラブルの事例蓄積量が半端じゃありません。そうやって契約書がどんどん厚くなってきて、トラブルのたびに「抜け目無いなぁ…」と思わされるわけです。特に大手メーカーさんは本当にマニアックなところもカバーしていることもあります。

 今回のケース、Nさんとしては支払いを拒否したかったようですが、これは実際に決済日以降所有している土地にかかる税金で契約書にもしっかりと買主側の債務について記載があり、双方署名捺印がありましたので支払いは避けれられません。また、売主側も特に落ち度がないので一括支払いは免れない状況でした。

 唯一今回のケースで責を負うべきなのは請求を忘れてしまった不動産仲介業者さんでした。この業者の担当者AさんとNさんは既にこの問題で関係が悪化しており当事者同士での解決は難しいと考え、間に入る形で解決方法を探りました。不動産仲介業者に出向き、ことの経緯を確認した上で次の提案を行いました。

 Nさんが支払うべき固都税を業者が立替、翌月Nさんが精算する(Nさんは翌月なら用意できるとのことでした。)
また終盤にはAさんからも「こちらの落ち度なのでわざわざすみません」と労いの言葉を頂きました。不思議なのがトラブルを抱えたからといって必ずしもトラブルメーカーが出てくるわけではないんですね。至って普通の、通常なら卒なく仕事をこなすような方々がちょっとしたきっかけで行くところまで行ってしまうケースは本当に多いです。自分も気をつけなければと気が引き締まります。

 皆様も契約書はなるべく目を通し、気になるところ分からなところは確認するようにしましょう。また契約前にどれだけの費用が必要になるのか資金計画は綿密にじっくりと仕上げておきましょう。

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